トロワゼトワル(欧字名:Trois Etoiles、2015年2月28日 - )は、日本の競走馬、繁殖牝馬。主な勝ち鞍は2019年・2020年の京成杯オータムハンデキャップ(GIII)。
経歴
2015年2月28日、北海道千歳市の社台ファームで誕生。ロードカナロアの初年度産駒の一頭である。一口馬主法人「社台サラブレッドクラブ」から総額2,800万円(1口70万円×40口)で募集された。名前は、フランス語で「三ツ星」を意味する「トロワゼトワル」と名付けられる。
栗東・安田隆行厩舎に入厩。2017年7月2日、中京競馬場芝1600mの新馬戦でデビューし、2番手追走から直線で抜け出して新馬勝ちする。騎乗した福永祐一は「操縦性がよくて性格もいい。スピードがあるけど、マイルくらいまでがいいと思う」とコメントした。休養を挟んで重賞初挑戦となったアルテミスステークスでは馬場に脚を取られて伸びを欠き、4着に敗れた。
明けて3歳となった2018年はフェアリーステークスから始動するが、スタートで出遅れて最後方からの競馬となり、直線で追い込むも5着に終わる。武豊に乗り替わったエルフィンステークスでは好スタートから流れに乗りながらもラストで失速し、4着に敗れた。
以降は自己条件を使われるようになり、500万下から地道にクラスを上げていった。2019年7月の豊明ステークス(1600万下)を中団から差し切って勝利し、オープン入りを果たす。
フェアリーステークス以来の重賞出走となった京成杯オータムハンデキャップでは後続を引き離して逃げると、直線に入っても後続に影を踏ませず、2着ディメンシオンに3馬身半差をつけて快勝した。勝ち時計1分30秒3は同年のヴィクトリアマイルでノームコアが記録した1分30秒5を0秒2更新する世界レコードだった。1000mの通過タイムは一般的には速いとされる55秒4であったが、当日は開幕週で非常に速い時計が出やすい馬場状態になっており、騎乗した横山典弘は「体内時計がしっかりしたジョッキーには速いペースですが、馬場を考えると、そこまで速くないです」と笑顔で語った。
しかし、重賞連勝を狙ったターコイズステークスは2番手から徐々に後退し、離れた最下位となる。
年が明けて藤岡康太に乗り替わった阪神牝馬ステークスは逃げるもブービーの15着、初のGIとなったヴィクトリアマイルは三浦皇成とタッグを組む。レースは再び逃げ、4着と掲示板に載る。続く中京記念は17着に沈んだが、関屋記念は一転好走し2着となる。
連覇を狙っての出走となった京成杯オータムハンデキャップ(GIII)は、鞍上が横山典弘に再び戻った。スマイルカナに先手を譲って2番手に進み、直線では外から伸びたボンセルヴィーソ、内で粘るスマイルカナと3頭で競り合い、横一列に並んで決勝線を通過。スマイルカナにハナ差先着して勝利し、1着2着3着の間隔はいずれも「ハナ差」接戦を制した。日本レコードを記録した前年より3秒6遅い時計で走破し、連覇を達成した。
JRAサマーマイルシリーズ2020では中京記念1ポイント、関屋記念5ポイント、京成杯オータムハンデキャップ10ポイントの合計16ポイントを挙げ、見事チャンピオンの座を手にした。
その後、初の1800m戦となった府中牝馬ステークスは4番人気で4着となる。引退レースとなったターコイズステークスは見せ場なく16着としんがり負けに終わった。引退後は北海道千歳市の社台ファームで繁殖牝馬となる。
競走成績
以下の内容は、netkeiba.comの情報に基づく。
- タイム欄のRはレコード勝ちを示す。
繁殖成績
- 2024年9月27日現在
血統表
- 母セコンドピアットも現役時代は社台レースホースの所有馬で、中央で3勝を挙げた。本馬はその初子となる。
- 2代母エービーヌードルは米G3イエルバブエナBCハンデキャップの勝ち馬。
- 4代母の半兄に凱旋門賞などG1競走3勝のササフラがいる。
脚注
出典
参考文献
- 『優駿』 2020年11月号 通巻923号、中央競馬ピーアール・センター、2020年10月25日。
- 『優駿 Book in Book「重賞プレイバック2020」』vol.9(9月5日 - 9月27日)
外部リンク
- 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、JBISサーチ

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