具志川城(ぐしかわぐすく、ぐしかわじょう)は、沖縄県糸満市喜屋武具志川原にあった城(グスク)。城跡は1972年(昭和47年)5月15日に国の史跡に指定された。
概要
具志川城跡は、沖縄本島最南端の糸満市喜屋武の海岸断崖に立地し、三方を海に囲まれている。城の規模は、東西が82 - 83メートル、南北は33メートル。内陸部から正門を入ると、一段下がった二の曲輪があり、広場を挟んで、海上に半島状に突き出す一の曲輪がある。一の曲輪がグスクの主郭で、建造物の跡が確認されている。二の曲輪には「ヒーフチミー(火吹き穴)」または「スーフチミー(潮吹き穴)」と呼ばれる穴があり、海岸へ通じている。正門には切石を用いた痕跡が残っている。
『久米島具志川間切旧記』(1743年編纂)によれば、久米島の具志川城城主・真金声(まかねごえ、まかねくい)按司が、伊敷索(いしきなわ)按司の二男・真仁古樽(まにくたる)按司に攻められて、本島のこの地に逃れ、同名の具志川城を築いたと伝承されている。発掘調査では青磁・白磁などの中国製陶磁器が出土しており、12世紀後半から15世紀中頃まで本城跡はグスクの機能を果たしていたと考えられる。
糸満市では国と県の補助により、2000年(平成12年)度から本城跡の保存修理事業を進めている。2014年(平成26年)度も継続中である。
ギャラリー
出典
参考文献
- よみがえれ古海城 - 恒久の時の流れを感じさせる喜屋武岬先端の具志川城跡 - 〈国指定史跡 具志川城跡保存修理事業概報 No.1〉(糸満市教育委員会)
- よみがえれ古海城 - 恒久の時の流れを感じさせる喜屋武岬先端の具志川城跡 - 〈国指定史跡 具志川城跡保存修理事業概報 No.2〉(糸満市教育委員会)
関連項目
- 沖縄県の歴史
- グスク時代
- 南山王国
- 九州・沖縄地方の史跡一覧
外部リンク
- 具志川城跡 - 国指定文化財等データベース(文化庁)
- 具志川城跡 - 文化遺産オンライン(文化庁)



