ウォーボンネット(英語:war bonnets、warbonnets、feather bonnets)とは、北アメリカの先住民であるインディアンの中で非常に栄誉ある地位の男性が身に着ける冠である。戦場の他、儀式の場でも着用された。
この装備は、アメリカ州の先住民族達が認めた酋長などの権力者や勇者(インディアン・ブレイブ)に人々が贈ったレガリアで、民族の精神的・政治的に非常に重要なアイテムと見なされている。そのため、部族の承認なしに身に着けたミュージシャン等は、文化と伝統への侮辱として激しい抗議が行われた。先住民以外の指導者にも送られるが論争になることも多い。
各言語の名称
- クロウ語:óhkape
- シャイアン語:mámaa'e
- ラコタ語:wapáha
- アシニボイン語(ナコタ語):wíyaga wapáha
- ダコタ語:wiƞ'yaƞwapaha / wapoṡtaƞ
- アイオワ語:mašúgraŋe
- カンザ語:mósho oláⁿge
- オマハ語:máshoⁿpágthoⁿ
- オジブウェー語:miigwani-wiiwakwaan
- ブラックフット語:ootskinasina
- アリカラ語:suhkatákUx
- アラパホ語:nonoo'oeeyookuu' / kokoohowoot / wote'
- トンカワ語:te・cyakewnan / hokopakxonkanxayconkan
分類
- 羽根の冠
- グレートプレーンズに住むスー族、クロウ族、シハサパ族、シャイアン族などで、勇気・名誉・無私の行為(武勇や政治・外交、コミュニティへの貢献などの偉業)を行った者に送られた。
- 昔から女性が酋長や戦士などになるケースはあったが、近代以前では羽根の冠を身に着けられることはなかった。民族によっては稀ではあるが議論の上で女性のリーダーに送られるようになってきている。
- デザインとして、頭の上に冠のように突き立ったもの、放射状のもの、うしろに広がって足元まで伸びているものなど様々な形式がある。
- よくインディアンの絵で使用されるヘッドバンドに羽根を1-3本程度指すスタイルは森林地帯の数部族のみに見られる日常的な男女の区別なく身に着けられる装備である。
- バッファローの冠
- Buffalo Headdresses (Horned Warbonnets)と呼ばれる。バッファローの角と皮を使ったレガリアである。鳥の羽根を使った物もある。
出典
関連項目
- ローチ (冠) - ヤマアラシの毛、ムースの毛、鹿の尻尾の毛、七面鳥の胸毛などで作られた冠。ロッキー山脈の東側でポタワトミ族のほか多くの部族、北アメリカで広く見られる頭飾りである。
- イーグルフェザー法 - ネイティブアメリカンが伝統を維持するために鷹の狩猟を一部の者だけ制限付きで許可する法律
頭の羽根飾り
- エグレット
- マヒオレ - ハワイの装束
- モンテスマの羽根飾り - メキシコの装束
- プルーム (羽根)
- ハックル
- en:Toupha (ギリシア語: τοῦφα / toúpha or τουφίον / touphíon) - 皇帝の冠、騎手の兜を飾る羽根束
外部リンク
- Behind First Nations headdresses: What you should know




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